2020.04.10 改正債権法
改正債権法4(復代理)
こんばんは。
京田辺の司法書士の小川英寿です。
京都も緊急事態宣言の対象地になりそうです。
息子の入学式も二回目の延期となり、具体的な実施日は未定となりました。
さて、今日は「復代理」について簡単に記事にしたいと思います。
復代理ってなんでしょうか?
「復」という感じが代理という言葉の前についていますが、これは分かりやすく言えば代理の代理です。(法的には少し違いますが)
改正債権法ではこの復代理の場合の責任について改正がありました。
どういうことかを下記のような事例で考えましょう。
(事例)
Aさんが甲さんから高価な壺を購入しました。
Aさんは一週間後に引渡しを受けることになっていましたが、どうしてもその日は大切な仕事でぬけることができなかったので、
Bさんに代わりに行ってもらうことにしました。
ところが、引き渡しの当日、Bさんが体調不良で行けなくなったので、BさんはCさんに代わりに行ってもらうつもりだとAさんに言ってきたので、
Aさんはこれを許可しました。
Cさんは予定どおり、甲さんから壺の引き渡しを受けましたが、帰り道のどこかにその壺を置き忘れてしまいました。
上の事例で、Cさんのことを復代理人といいます。
AさんとしてはBさんになんでCさんなんかに行かせたんだと不満爆発です。
Bさんの責任について、旧法では「その選任及び監督について」代理人は本人に対して責任を負うとされていました。
要するに選任と監督について注意をしていればBさんはAさんに責任を負うことはありませんでした。
これは、そもそも復代理人を選ぶことができる場合が、Aさんの許諾があるときとやむをえない事由があるときに限られていたので、
代理人の責任も軽くなっていたんですね。
これが新法では次のように変更されています。
「選任及び監督について」という文言が削除されました。
ということは、選任及び監督の注意を怠っていなくてもBさんが責任を負う場合があるということです。
ではどういう基準で責任があるかどうか判断するんでしょうか?
それは債務不履行の一般原則に従ってということですが、委任契約上の債務不履行によりこのケースではAさんはBさんに損害賠償を請求できそうです。
以上、復代理について記事にしました。
次回の改正債権法シリーズは消滅時効について記事にしたいと思います。
それではステキな週末をお過ごしください。
京田辺の司法書士 小川英寿がお送りしました。
京田辺の司法書士の小川英寿です。
京都も緊急事態宣言の対象地になりそうです。
息子の入学式も二回目の延期となり、具体的な実施日は未定となりました。
さて、今日は「復代理」について簡単に記事にしたいと思います。
復代理ってなんでしょうか?
「復」という感じが代理という言葉の前についていますが、これは分かりやすく言えば代理の代理です。(法的には少し違いますが)
改正債権法ではこの復代理の場合の責任について改正がありました。
どういうことかを下記のような事例で考えましょう。
(事例)
Aさんが甲さんから高価な壺を購入しました。
Aさんは一週間後に引渡しを受けることになっていましたが、どうしてもその日は大切な仕事でぬけることができなかったので、
Bさんに代わりに行ってもらうことにしました。
ところが、引き渡しの当日、Bさんが体調不良で行けなくなったので、BさんはCさんに代わりに行ってもらうつもりだとAさんに言ってきたので、
Aさんはこれを許可しました。
Cさんは予定どおり、甲さんから壺の引き渡しを受けましたが、帰り道のどこかにその壺を置き忘れてしまいました。
上の事例で、Cさんのことを復代理人といいます。
AさんとしてはBさんになんでCさんなんかに行かせたんだと不満爆発です。
Bさんの責任について、旧法では「その選任及び監督について」代理人は本人に対して責任を負うとされていました。
要するに選任と監督について注意をしていればBさんはAさんに責任を負うことはありませんでした。
これは、そもそも復代理人を選ぶことができる場合が、Aさんの許諾があるときとやむをえない事由があるときに限られていたので、
代理人の責任も軽くなっていたんですね。
これが新法では次のように変更されています。
「選任及び監督について」という文言が削除されました。
ということは、選任及び監督の注意を怠っていなくてもBさんが責任を負う場合があるということです。
ではどういう基準で責任があるかどうか判断するんでしょうか?
それは債務不履行の一般原則に従ってということですが、委任契約上の債務不履行によりこのケースではAさんはBさんに損害賠償を請求できそうです。
以上、復代理について記事にしました。
次回の改正債権法シリーズは消滅時効について記事にしたいと思います。
それではステキな週末をお過ごしください。
京田辺の司法書士 小川英寿がお送りしました。